中華圏では、産後1カ月間くらいの期間に母親がしっかり静養する「坐月子(ズオ ユエズ)」という習慣があります。
例えば…台湾では
台湾人の女性だけでなく、男性も産後の女性が坐月子をすることは当たり前だと思っています。
産後は、冷たいものを食べない・飲まない、外出しない、髪の毛を洗わない、薬膳スープを毎日飲む…などのルールがあります。
坐月子は昔から、自宅で産婦の母親が行うものでした。しかし、家族の形も変わってきたため坐月子の形も変わってきています。
ホテルみたいな月子センターに1ヶ月ほど滞在したり、自宅で静養するひとは坐月子専用のデリバリーやシッターさんにきてもらったりするようです。
なんとも羨ましい。
お友達の日本在住の台湾人夫婦は、出産のために3〜4ヶ月も台湾に里帰りしていました。
日本よりは制度もサービスもしっかりしているので当たり前ですよね。
なにより、男性も産後ケアが必要と認識しているのが素晴らしい。
日本の状況は
最近になって、産後ケアが普及し始めたなーと感じることはあります。
厚生労働省は28日、2022年の出生数が外国人を含む速報値で前年比5.1%減の79万9728人だったと発表した。80万人割れは比較可能な1899年以降で初めて。国の推計より11年早い。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA275NS0X20C23A2000000/
こういうニュースをみると、子育て政策に日本もやっと本腰を入れざるをえない状況なんだとは思います。
私も産婦人科で働いてこともあり、妊娠から出産期のキツさや状況をある程度は知っているつもりでした。
しかし、いざ自分が妊娠してびっくり。
こんなに体がしんどくて、いろんな人の良かれと思ってのアドバイスに傷つき、やりたい事とやれない事に折り合いをつけながらの生活がなんとキツいことか。
こころの底から、世のお母さんたちは尊いのだということに気がつきました。
体験にまさるものはないですね。
今思えば、私の軽はずみな(その時は真剣でしたが)アドバイスや声かけに、傷つけてしまった妊婦さんや褥婦さんもたくさんいただろうと猛反省です。
そんな私も出産を経て、子育てをはじめました。
今の子育て政策は…昔よりも手厚いのは確かです。国も何もしなかったわけではないのもわかります。でも、痒いところに手が届いていないのは事実。
厚生労働省の政策立案担当の中に、出産や子育て経験のある人が居てくれてるといいなぁと思います。
それでも、産後ケアセンターも増えてきていますし、民間の産後ケアに特化した滞在型のホテル(例えば…https://www.mom-garden.jp/)もできはじめています。金銭面は別として選択肢が増えるのはよいことです!
そして、助産師や保健師や保育士の腕の見せどころですね!
現役のママたちは、プロの力を存分に借りましょう。
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