ストレスで頭がいっぱいになっているときに、心身からリラックスするのはなかなか難しいものです。
でも、意外と「ため息」をつくだけでもリラックスできたりします。
呼吸に集中することで、自分の頭も身体も空っぽにできます。
リラックスと呼吸の関係性について考えてみたいと思います。
リラックスの基本は呼吸
東洋医学では「心身一如(しんしんいちにょ)」という言葉があります。
心と身体は一体になっていて、身体が変われば心が変わり、逆に心が身体に影響を与えるという考え方です。
ヨガ、気功、座禅、太極拳…心身一如の考えが基本になっています。
呼吸によって自律神経を安定させ、精神的・身体的に穏やかになることを目的としています。
つまり、呼吸は、最も基本的な「リラックスするための方法」です。
呼吸であたまをからっぽに
実は、呼吸の種類は何千という種類があります。
呼吸法は「考える」ということを忘れる1番簡単な方法ではないでしょうか。
呼吸法は発想や方法は違っても、息を整えることによって頭をからっぽにする方法だといえます。
呼吸と丹田
気功や武術などでは「丹田」という場所を体の中心と考えます。
丹田は解剖学的に特定された場所ではありません。
身体の中心にある軸になる場所が丹田です。
丹田を中心として身体をうごかすと、無駄な力みが消えて自然体のパフォーマンスができます。
丹田は一般的に臍の下5cmぐらいのところにあるとされています。
呼吸は、胸・腹筋・横隔膜が動くことで行われます。
つまり、呼吸によって丹田に酸素が行き届き、すべてのエネルギーを作り出すのです。丹田は「気」を作りだす場所です。
呼吸は自律神経の受け持ちで勝手に動かすことはできませんが、横隔膜は自分で動かす事ができます。
呼吸法によって、横隔膜を大きく動かすことによって、丹田にたくさん酸素をおくり、気のエネルギーをたかめることができます。
イメージ逆腹式呼吸法①
胃腸の弱い人、元気の無い人、集中力が低下した人、不安感のある人におすすめです。
座っていても、立っていても、寝たままでもできます。
①身体の中の空気をゆっくり外へ吐き出します。
②肋骨を上に引き上げて、おへそを背中に引っ込めるようなイメージで鼻から息を5秒ほど吸います。お腹はぺちゃんこになります。
③次に吸い込んだ息を腹腔の中にゆっくりと吐き出します。吸い込んだ暖かな息を2回くらいにわけて、お腹の中に吹き込む感じで吐き出します。お腹はふわっと膨らみます。1回5秒ぐらい吐き出すので合計10秒です。息でお腹がジワッと暖かくなります。
②③を繰り返します。
4-5回繰り返えして、丹田のあたりが暖かくなると大成功です。
吸う時は鼻から、吐き出すときは口からです。あくまでイメージで、実際は息は肺の中を出入りしているだけです。
イメージ逆腹式呼吸法②
丹田に暖かい気がたまったら、次にその暖かい気を身体の中に広げていきます。
①目を閉じて、まず「イメージ」で手足に気を広げていきます。手足に気を集中させると、手足の先がピリピリと暖かくなります。
②つぎに「イメージ」で気を全身にゆっくり広げていきます。全身に気が広がると、身体の内と外の境界は一枚の皮膚だけになるイメージです。
③全身に気が回ったのを意識したら、次にふっと気を身体の外に広げていきます。身体の内と外の堺目がなくなり、身体が溶けていくイメージをしてください。身体は何の制限もなく、漂っています。
④身体に意識を戻して、気を丹田に納めて終了です。
まとめ
イメージ逆腹式呼吸法は、イメージで呼吸に集中しているうちに頭がからっぽになります。脳内が幸せホルモンでいっぱいになり、リラックスする方法です。
公園やお庭で、日向ぼっこしながらするのが効果的でおすすめです。