「鍼灸」は東洋医学の中でも身近な存在。日頃から活用して、健康的な生活をおくりましょう。

東洋医学にどんなイメージをお持ちでしょうか？

漢方薬？薬膳？鍼灸？効果が見えにくい割に料金が高い？

なんとなく西洋医学よりも、うさんくさいイメージでしょうか。

でも、自分自身が東洋医学を身をもって学んだことでそのイメージは間違っていたことに気がつきました。

まずは、東洋医学を自分自身に活用できるものなのかを判断するためにも、東洋医学とはなんなかを知ることが大切です。

【東洋医学】そもそも東洋医学とはなんぞや

東洋医学は、中国、日本、その他のアジア地域で数千年にわたり実践されてきました。身体のエネルギーである「気」の流れやバランスを整えることで、心身の健康が得られるという考えに基づいています。

鍼灸、漢方薬、食事療法、灸、推拿マッサージ、気功法など、さまざまな治療法があります。これらの治療法は、身体の経絡（エネルギーの通り道）のバランスを取り戻すために用いられます。

東洋医学の目標は、症状だけでなく、病気の根本的な原因を治療することです。施術者は、脈診や舌診などの診断ツールを使って個人の状態を把握し、治療方針を決定します。また、適切な栄養と運動、ストレス解消法、瞑想などの精神修養など、ライフスタイルを変えることで、多くの病気を治すことができると考えています。

鍼灸は、東洋医学の中で最も人気で身近な治療法のひとつです。この治療法は、身体の特定のポイントに細い鍼を刺すことで、身体、感情、精神、スピリチュアルなど、あらゆるレベルの気の流れを刺激し、これらの領域のバランスを回復させます。鍼灸治療は、慢性的な痛みの緩和や頭痛など、さまざまな病気に効果がありますが、リラックスを促し、病気に対する免疫力を高めるなど、健康維持のためにも使われているのです。

鍼灸治療をさらにサポートするために漢方薬もよく処方されますが、従来の西洋薬に比べて副作用が少ない自然療法で、時間をかけて体力をつけていくことができます。東洋医学の医師は、さまざまな生薬を組み合わせて、その時々の健康上のニーズに応じて、患者さん一人ひとりのために特別に処方することもあります。

東洋医学は、従来の西洋医学のように症状を根本的な原因から切り離すのではなく、心と体を総合的に治療することで、治療よりも予防に重点を置いたホリスティックヘルスケアの効果的な形態です。身体的、精神的、エネルギー的なあらゆる側面のバランスを取り戻すことに焦点を当て、症状の緩和だけでなく、持続的な健康への転換を目指します。

【東洋医学】東洋医学の使い勝手の良さ

東洋医学は、古くからさまざまな病気や不調の治療に用いられてきました。

近年では、代替医療としての活用に関心が高まっています。東洋医学を利用して病気を治し、健康を維持することで得られるさまざまなメリットがあります。

東洋医学は、自然界に存在する2つの相反する力である陰と陽のバランスという概念に基づいています。治療は、鍼治療、漢方薬、食事や生活習慣の改善、マッサージ療法、瞑想など、さまざまな手法でこのバランスを取り戻すことに重点を置いています。

東洋医学を利用するメリットは、薬や手術だけに頼らず、さまざまな症状の治療に利用できることです。例えば、鍼灸治療は、慢性的な痛み、消化器系の問題、皮膚疾患、うつ病、不安障害などの治療に効果的であることが証明されています。また、免疫力を高めたり、炎症を抑えるために漢方薬が使われることもありますし、マッサージ療法は凝り固まった筋肉をほぐし、全身の血行を良くする効果があります。

東洋医学のもう一つの大きな利点は、症状だけに注目するのではなく、その人全体を見つめるホリスティックな治療法です。鍼灸や漢方などの伝統的な治療法に加え、ストレスレベルや食生活など、身体的・精神的な要因を考慮することで、薬や手術で症状をごまかすのではなく、病気の根本的な原因にアプローチするオーダーメイドの治療が可能になるのです。

また、東洋医学では定期的な運動や、個人のニーズに合わせた食生活のガイドラインを守るなど、日常生活に取り入れられる予防策を数多く提供しています。将来の病気の発生を未然に防ぐことができるかもしれません！これらの対策は、西洋の治療法では見過ごされがちですが、長期的に全体的な健康を維持するために重要な役割を果たします。なので、今現在、症状に悩まされていなくても検討する価値があります！

東洋医学は、伝統的な西洋医学の治療法とは異なる代替医療を求める人々にとって、多くのメリットをもたらしてくれます！

【東洋医学】中国伝統医学の基礎となる鍼灸

中国伝統医学（以下、中医学）は、中国で生まれた何世紀にもわたる治癒のシステムです。2,000年以上前から使用されており、現在でも広く実践されています。

中医学は、健康は身体の気、つまり生命エネルギーのバランスを整えることで達成されるという信念に基づいています。このバランスは、ストレスや食生活の乱れ、環境毒など、さまざまな外的要因によって崩れることがあります。

治療の焦点は、単に症状や病気を治療するのではなく、人の身体的・感情的な状態の調和を取り戻すことにあります。病気を治すことだけに重点を置く西洋医学とは異なり、中医学では生活習慣の改善やハーブ、鍼灸などの自然療法を通して、予防と健康の維持に重点を置いています。

中医学には、鍼灸、漢方、食事療法、太極拳・気功、推拿マッサージ（中国式マッサージ）の5つの分野があり、その基礎となるのが鍼灸です。

【鍼灸】身体の特定の箇所に細い鍼を刺し、気の流れを促すことで、痛みを和らげたり、うつ病や不妊症などの治療に役立てます。

【漢方薬】植物の抽出物を用いて、風邪からがんなどの重篤な慢性疾患まで対応する治療薬を作成します。

【食事療法】体内のバランスを保つために特定の種類の食品を食べ、バランスを崩すような食品を避けるように勧めるものです。

【太極拳・気功】ゆっくりとした動きと瞑想のテクニックを組み合わせることで、体力をつけ、筋肉をリラックスさせ、ストレスレベルを下げ、柔軟性を高め、循環を良くし、全体的な健康を促進することを目的としています。

【経絡マッサージ】体内のさまざまな器官に対応する経絡という特定の経路に沿って圧力を加えることで、筋肉の緊張を緩和し、全身の血液循環を改善することができます。

また、東洋医学には、指圧（日本起源）、アーユルヴェーダ（インド起源）、ホメオパシー（ヨーロッパ起源）など、多くの種類があり、医薬品に頼らず自然の力で病気を治すことに主眼を置いています。 伝統的な中国医学は、健康増進のための最も効果的なシステムの1つであります。

【東洋医学】まとめ

東洋医学に対してのうさんくさいイメージは少しは変わったでしょうか。

身近なところで、薬膳や鍼灸を生活に取り入れて活用することで、健康的な生活をおくりましょう。